心の病気、それは誰でもが罹りうるものです。
それなのにその病を持つことによって今の社会ではさまざまな制限がでてきてしまいます。
世界一多いといわれる日本の精神病床率(人口1万人に対して29人)、閉じこもりの問題や増え続けるうつ病患者と自殺者、こうした人たちの多くが歩む道を失い、なすすべもなく途方にくれている現状があるのです。
巣立ち会の活動は、平成4年に始まりました。日本には、住む場所と適切な支援がないために長く精神科病院に入院している人が十数万人以上もいると思われます。
このような人たちを地域に迎え入れて、住民同士仲間を作って暮らしていけるような街づくりをしたい、それが発足当時の思いでした。
それから30年以上経ちました。大勢の方々のご協力も頂き、現在の利用者は300数十名ほどになります。
目の前の一人一人の可能性を信じて、支援を続けてきた結果だと感じています。
一方で、広く現在のメンタルヘルスを考えた時に、それだけでは社会のニーズに応え切れていないのではないかと考えるようになりました。
そこで調布市で始めたのが「ルポゼ」「ユースメンタルサポートColor」です。
調布市での実績から、さらに広い地域でのニーズにお応えできるよう「ルポゼみたか」「ユースメンタルサポートColorみたか」を開設いたしました。
巣立ち会は利用される方お一人お一人のご希望に添う支援をしてゆくことを目指しています。
また、メンバーの一人一人が仲間を受け入れ、一緒に支援をしていくということを大切にしていきたいと考えています。
一人で行き詰まって道に迷ったとき、ちょっと相談にたずねてみたい、そんな場所として巣立ち会はこれからも活動を続けていきたいと願っています。